楳茂都梅咲

三代目 楳茂都 扇性

ごあいさつ

MESSAGE

梅咲さんとのご縁と、
上方舞名跡の継承。

梅咲さんから松竹を通じて楳茂都流の四代目家元襲名を打診いただいたのが、平成十九年。上方舞の名跡を継ぐという突然のお話でしたが、父片岡秀太郎とも相談し、歌舞伎役者として精進するのはもちろん、力の限りやらせていただきたいとお受け致しました。あれから早十三年、梅茂都梅咲さんとの出会いがあったからこそ、家元としての現在があり、今なお感謝の念に堪えません。楳茂都流は、上方舞四大流派の一つとして、井上流、山村流、吉村流と並び、関西を中心に活動して参り、古くは宮中の流れを汲み、上方舞の中でも長い歴史を持った流派でございます。また、初代家元から、他の流派とは違った独特の舞や振付を得意とした家元が、それぞれの時代に活躍してきました。

私が四代目家元「楳茂都扇性」としてここにいるのも、梅咲さんをはじめとした家元不在の期間も長きにわたり流派を支えてくれた方々のおかげです。家元として、舞踊家と致しましてもまだまだ未熟ではございますが、楳茂都流の舞をさらに自分のものとして精進し、これからもより一層流派の発展に尽力していく所存でございます。

PROFILE

三代目 楳茂都 扇性

昭和四十七年生まれ、大阪府堺市出身。昭和五十六年、十三世片岡仁左衛門の部屋子となり、南座「勧進帳」の太刀持で片岡千代丸を名乗り初舞台。
平成四年一月片岡秀太郎の養子となり中座「勧進帳」にて六代目片岡愛之助を襲名。
歌舞伎界で活躍する傍ら、平成二十年、三代目として楳茂都扇性を襲名し楳茂都流四代目家元を継承、翌年、楳茂都流家元披露舞踊公演にて二代目楳茂都扇性振付の地唄「都十二月」・地唄「荒れ鼠」を披露、新たな一歩を踏み出し、今にいたる。